いきいき熱海健康生活のススメ




  熱海新聞に掲載された「いきいき熱海健康生活のススメ」を紹介します。

備えあれば 患いなし  私たちのからだに潜む「まさか」に備えましょう

 私たちの人生には沢山の「まさか」が潜んでいます。事故や災害、失業や失恋?病気もそのひとつです。思いがけない事故に「まさかこんな目に遭うなんて」、大病をした人は「まさか私がこんな病気になるなんて」と呟きます。
 
 予測できない出来事だからこそ、私達は知識を最大限に使い、それらに備えるのです。「まさか」の基本的な備えは何と言っても社会保険ですね、健康保険や失業保険、介護保険等々誰でも等しく加入することが出来る公的な保険の事です。保険の次に何を準備しますか?災害の「まさか」なら防災訓練に参加したり、水や食料の備蓄をするでしょうか?

 では、病気に対する「まさか」にはどんな備えをしていますか?健康づくりの3要素と言われる「食事・運動・睡眠」を整えて、正しい生活習慣を身に着けることが第1歩なのは言うまでもありません。病気の「まさか」に備える次に重要なものは・・・そうです!定期的に健診を受けることです。血液検査や尿検査、心電図などを実施する基本的な健診は40歳~74歳の方にはメタボ健診として用意されます。「病気が見つかるのが怖い」なんて言わず、年に1度は体のメンテナンスとして、特定健診を受けましょう。また厚生労働省が推奨する各種がん検診は、受診することでそのがんによる死亡率を下げるという明確な根拠によって選定されています。「自分だけはがんにならない」と思っていませんか?国立がん研究センターが算出したデータによると2人に1人は人生のどこかでがんになる可能性があるのです。

 招待券(受診券)は6月から始まる市民健診に向け、いま私達が準備しています。5月中にはお手元に届く予定です。今年も?今年こそ?病気の「まさか」に備えましょう。

[健康福祉部 健康づくり課 保健師 前川 美奈子]

                                                       平成28年5月 熱海新聞掲載

新年度スタート! 心機一転 健康づくりをはじめてみませんか?

 新年度が始まりました。生活スタイルが変わった人も多いと思います。この機会に何か新しいチャレンジを始めませんか?

 2014年に厚生労働省が全国5,000人に対して行った健康意識に関する調査によると、健康のために何も行っていない人は46.0%。反面、健康に注意を払っている・何かやっているという人は53.9%で、そのうち42.9%の人が、きっかけは「自分や家族・友人の病気」と答えています。何か事が起きる前に生活習慣の見直しが必要です。
 
 では、どんなことに気をつけているのでしょうか。1位「食事・栄養に気を配っている」69.2% 2位「過労に注意し、睡眠・休養を十分とるよう心がけている」55.6% 3位「運動やスポーツをするようにしている」48.5%という結果でした。「食事・栄養」「睡眠・休養」は年齢別の回答率に差がないことから、誰でも取り組みやすいことだと読み取れます。しかし、「運動・スポーツ」は、65歳以上の高齢者の方が40歳未満の若い世代より高い回答率でした。そのことが影響するのか、2012年度の文部科学省の体力・運動能力調査では、30代男子と20~30代女子の体力は低下傾向にあるが、50歳以降では男女ともに緩やかな上昇傾向を示しているという結果でした。また、同調査では、年齢・性別を問わず、運動・スポーツの実施頻度が高いほど体力水準が高いと報告されています。更に、国立循環器研究センターの調査では、1日の歩行時間や1週間のスポーツ時間が長い人のほうが虚血性心疾患や脳梗塞による死亡が減少するという結果となっています。適度に身体を動かすことが病気の予防につながります。

 何か励みがあるとさらにやる気がでますね。そんな人には「健幸チャレンジ」をお勧めします。「身体を動かしたり」「減塩したり」「健診を受けて」ポイントを貯めると景品と交換できるものです。詳しくは広報あたみ3月号をご覧頂くか、健康づくり課までお問い合わせください。思い立ったら吉日。今日から意識して身体を動かしましょう。

[健康福祉部 健康づくり課 保健師 佐藤真由美]

                                                        平成28年4月 熱海新聞掲載

静岡県民は野菜不足!?  野菜のおかずプラス1皿のための工夫

 健康のために野菜を1日に350g以上食べた方が良いことは、情報番組で取り上げられたり、1日分の野菜の栄養素を手軽に取れる商品が販売されたりご存知の方も多くなったようです。現在、野菜摂取の効果は脳卒中や大腸ガン等の疾患リスクを下げるなど様々な研究がなされています。こういった研究結果からも野菜は食べたほうが良いことがわかります。
しかし、性別や年齢を問わず日本人は野菜摂取不足が続いています。静岡県で行われた「平成25年度 県民健康基礎調査」では静岡県民の1日の野菜摂取量は266gであり、100g近く目標量を下回っていることがわかりました。みなさんはしっかり350gの野菜を食べていますか?

 実際に350gの野菜を食べるためには、小皿や小鉢に盛った野菜料理(=約70g)を最低でも1日に5皿食べる必要があります。つまり静岡県民においては、約1皿分の野菜が足りないといえます。まずは普段の食事に“プラス1皿”。

そのためのポイントを3点紹介します。
 ①食事を抜かずにバランスの良い食事をとろう
おにぎり・パンだけで食事を済ませることや1日の食事を2食や1食にしてしまうことで野菜を食べる機会が減るため野菜350gを食べることが難しくなります。食事は抜かず、主食・主菜・副菜の3皿をそろえる意識をしましょう。
 ②調理方法を工夫して野菜をとろう
野菜の加熱調理は生野菜を食べるよりもかさが減るので、多くの野菜を食べることができます。そうはいっても忙しい朝や帰りの遅くなった夜の食事の準備は面倒なことが大半です。その時におすすめなのが電子レンジを使った調理方法です。野菜の下処理が数分でできるため、忙しいときの食事の準備に最適です。
 ③外食や食事を買ったときも一工夫しよう  
外食や食事を買って食べる機会の多い方は、付け合せの野菜もしっかり食べてプラス1皿にしましょう。メインディッシュと野菜を同時に食べると脂質や糖質の吸収を和らげるという報告もあります。野菜を使ったメニューを選ぶことが大切です。

 普段の食事を振り返り今日から“プラス1皿”始めましょう。
 
[健康福祉部 熱海市役所 健康づくり課 栄養士 高橋 果歩]

                                                        平成28年3月 熱海新聞掲載  
 
 

急激な温度変化で生命の危険が 冬場に多い「ヒートショック」にご注意を!!

 寒い季節になると「入浴中に亡くなった」という話を耳にすることがあります。主な原因は脱衣室や浴室等の温度低下による「ヒートショック」と言われています。
 
 ヒートショックとは温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動する等によって起こる健康被害を言います。特に体全体が露出する入浴時に多く発生します。暖房をしていない脱衣所や浴室は室温が10度以下になることもあります。そのような場所で衣服を脱ぐと、急激に体の表面の温度が下がり血圧が急激に上昇します。この血圧の急激な上昇は心筋梗塞や脳卒中を起こす原因となります。又、血圧が急上昇した後に熱い浴槽に入ると血管が拡張し、今度は血圧が急激に低下します。そのため失神し、溺れることが命を落とす原因の1つになります。ヒートショックは医学用語ではないので、死亡診断書には「溺死」などと記入されます。そのため正確な統計データはありませんが、外気温が低くなる時期に入浴中の心肺機能停止者が増加しますので、ヒートショックが原因であることが可能性として高いと言えます。
 平成26年の熱海市における「入浴中の心肺機能停止者数」は25件で、気温の高い7・8月は0件、2月が5件と気温の下がる時期に件数が多いことがわかります。

 ヒートショックを防止する対策としては
①脱衣所を暖房器具で温める
②シャワーで浴槽に湯を張り浴室全体を温める
③食後1時間以内や飲酒後の入浴を控える
④外気温が下がらない日没前に入浴する        等があげられます。
その他、トイレも体を露出させる場所であるので暖かく保つことが大切です。特に、体温や血圧調節機能が低下している「高齢者」、動脈硬化が進行している可能性が高い「高血圧・脂質異常症・糖尿病」などの生活習慣病の方は危険性がとても高いので注意が必要です。

 寒いのを我慢して衣類を脱ぎ、熱いお湯にザブーンと入るのはとても危険ですので絶対にやめましょう。
 
[健康福祉部 健康づくり課 保健師 長島 祐子]

                                                         平成28年2月 熱海新聞掲載  

1月11日は「塩の日」 熱海市民は塩がお好き

 1月11日は「塩の日」です。上杉謙信が武田信玄に塩を送ったことから由来しており、いわゆる「敵に塩を送った」のがこの日であるという言い伝えがあります。塩は人間の体に無くてはならないものです。不足すると体のphバランスが崩れ、倦怠感などの症状が現れます。逆に摂り過ぎは高血圧性の疾患を引き起こします。人の血液はナトリウム濃度を一定に保とうとする働きがあり、食塩を過剰に摂取するとナトリウム濃度を下げようとするため、水分を必要とします(しょっぱいものを食べると喉が渇くのはそのため)。その結果血液量が増え、血圧が上がってしまうというわけです。高血圧の状態が長く続くことで心臓や腎臓・血管等に負担がかかり、重篤な疾患(脳血管疾患や心疾患)へと進行します。

 熱海市では生活習慣病予防の一環として『減塩』に取り組んでいます。平成24年度に実施した食塩摂取に関する調査(20歳代~50歳代)では、熱海市民が食塩を多く摂取していることが推測されました。厚生労働省が推奨する食塩の1日の摂取目標量は2015年4月に改訂され、男性8g以下、女性7g以下と以前より厳しくなりました(改訂以前は男性9g以下、女性7.5g以下)。健康の為に減塩しましょうと言っても、長い時間かけて未についた味覚を変えるのは簡単ではありません。健康づくり課では、皆さんの減塩作戦を応援しています。味噌汁を1日1杯にする、麺類の汁を残すなど、簡単に出来る減塩方法をご紹介しています。

 最後に、昨年7月に募集した「熱海減塩川柳」の最優秀作品は【薄味に 慣れろよ親父 いい加減】でした。父の健康をさりげなく気遣う息子さんの優しさが滲み出る素敵な句ですね。皆さんも今年の目標のひとつとして減塩に取り組んでみませんか?

[健康福祉部 健康づくり課 保健師  前川 美奈子]

                                                         平成28年1月 熱海新聞掲載

お酒は”諸刃の剣” 飲酒機会が増える年末年始、大量飲酒に注意!

 人は何故お酒を飲むのでしょうか?お酒は“百薬の長”と呼ばれ、適量の飲酒は心身共に健康を促します。しかし、大量の飲酒は心身を蝕み、多くの病気を引き起こします。また、ほろ酔いは、人と人との円滑なコミュニケーションに役立ちますが、酔い過ぎは一転、人間関係を失い、自分の人生をも崩壊させてしまいます。お酒は正に“諸刃の剣”です!

 年末年始は、飲酒の機会が多くなる時期です。大量飲酒に気を付ける上で、知っておいて頂きたいポイントをお話します。
1. お酒は適量を守ってほどほどに!
一般的に言われる適量飲酒の方法として、休肝日を週2日作る、1日の適量(下記参照)を守って飲むことが挙げられます。普段から適量を超える量を飲まれている方は、1日の適量を超えないようにしましょう。1日の適量を超えない方も、自分の限度量を知ることが大切です。限度量は、遺伝や体質、性別、年齢、持病、その時の体調等で大きく変わります。飲酒自体出来ない方もいます。また普段飲める方でも、妊娠・授乳期等飲んではいけない時期があります。
飲む前に1日の適量を知って、無理の無い飲酒をしましょう。
2. アルコール・ハラスメント禁止!
アルコール薬物問題全国市民協会では①飲酒の強要②イッキ飲ませ③意図的な酔いつぶし④飲めない人への配慮を欠くこと⑤酔ったうえでの迷惑行為のいずれか1つに当てはまればアルコール・ハラスメントになるとしています。これは死に至る危険性もある犯罪行為です!絶対にやめましょう!

 “酒は飲んでも飲まれるな”です。適量飲酒で楽しい年末年始をお過ごし下さい。
《1日の飲酒の適量》
・ビールなら中ビン1本(500ml)
・ウイスキーならダブル1杯(60ml)
・ワインならグラス2杯(240ml)
・日本酒なら1合(180ml)
・焼酎ならぐい呑み2杯(90ml)
※1日1種類だけを飲んだ場合の量です。
 
[健康福祉部 健康づくり課 保健師 窪田 さやか]

                                                        平成27年12月 熱海新聞掲載
 

タバコの害から子どもを守れ! 受動喫煙の害は深刻です

 近年、タバコの害が広く知られるようになりました。特に子どもへの害が大きいと言われています。胎児期から成人になるまで影響を及ぼすタバコの害とはどういうものなのでしょうか。

 タバコの煙には約7千種類の有害物質が含まれています。例えばニコチンはゴキブリ駆除剤に、フェノールは便器消毒剤、シアン化水素に至っては死刑のガスに使われる物質です。このような物質を含むタバコの煙を妊婦が吸い込めば(受動喫煙)、妊婦自身の健康が害されるばかりでなく、胎児にも影響を及ぼし低出生体重児や奇形のリスクが高まることが分かっています。
 
 受動喫煙の影響を受けた低出生体重児は、呼吸器や免疫が未熟で感染症にかかりやすいなど乳児期に多くのリスクがあります。乳幼児突然死症候群や中耳炎、気管支喘息・肺炎、むし歯などにも関係があることが分かっています。成人してからも高血圧や糖尿病、さまざまな種類のガンなど多くの病気の発症に関与していると言われています。

 生涯を通じて影響のあるタバコの害、受動喫煙に注意したいと話す保護者も増えてきました。「喫煙は換気扇の下でしている」という方も多いのですが、残念ながら受動喫煙防止の効果は低いです。室内に煙が入らないように屋外での喫煙は効果が高いですが、喫煙後10~20秒は呼気に有害物質が含まれ、髪や衣類にも付着しているので注意が必要です。喫煙者のいる家庭では、至る所に有害物質が付着し、ほこりの中にもかなりの量の有害物質が存在します。ハイハイをしたり床に寝そべったり低い位置で過ごすことの多い子どもが大人より多くの有害物質を取り込んでいるのです。
 
 子どもの病気を予防し、健康な大人に育てるには、大人がタバコの害から子どもたちを守るよう配慮したいものです。
                            参考文献:「母子保健」平成26年第666号(公益財団法人 母子衛生研究会)
     
[健康福祉部 健康づくり課 保健師  高橋真弓]

                                                        平成27年11月 熱海新聞掲載
 

幼児のことばを増やす関わり方 「身体づくり」と「心を育むこと」

 皆さんは、子どもの発する言葉がどのように豊かさを増すかご存知ですか?言葉の発達には身体と心が深く関係しています。身体と心を育てることは、言葉の発達を促すことに繋がっています。

 まず1番の基礎は身体づくりです。早寝早起きの規則正しい生活をすることで、子どもの身体の成長を促します。身体が成長し、発達に沿った十分な運動が出来るようになると、脳への良い刺激となります。
 身体の次に基礎となるのは心です。心を育てるためには、家族と安定した関係を作ることが必要です。子どもに話しかけたり、一緒に遊んだり、楽しい時間を共有することで、安定した関係性が築かれます。そして、普段の生活や遊びの中で沢山の経験を積むことで、子どもの興味や考えが深まります。公園の砂や木、遊具等を触る・掴む・しがみつく・海やプールで泳ぐ等々、身体や手先を使って遊んだ経験は、心を豊かにします。心が豊かになることで、沢山の物事や言葉に対する理解が深まります。

 子どもと話す時のポイントも紹介します。例えば、子どもが飛行機を見つけたら、「飛行機が飛んでいるね。どこに行くのかな?」と、子どもが見ている物に大人も意識を向けて話したり、転んだ時に「○○ちゃん、転んで痛かったね」と、大人が子どもの気持ちを代弁して話したりすることで、子どもは「言葉で分かりあう」という経験を積んでいきます。これらの経験が、子どもの「言葉で伝えたい」という気持ちを育て、言葉の発達へと繋がっていきます。スマホやDVD等に頼りすぎず、ぜひ子どもと直接触れ合う機会を沢山作ってください。その経験が子どもの心を育て、言葉の発達を促す手助けになります。

 言葉の発達に心配のある方は、学校や保育園・幼稚園または、健康づくり課までご相談ください。

[健康福祉部 健康づくり課 保健師  鈴木千晶]

                                                     平成27年10月 熱海新聞掲載
 

認知症の高齢者は全国で462万人!予防策10か条

 認知症は誰でもなり得る身近な病気として知られています。厚生労働省によると、認知症の高齢者の数は2012年の時点で約462万人、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」も含めると、800万人以上と推計されています。

 認知症の原因は様々ですが、原因となる病気の治療や生活習慣を見直すことなどによって発症の予防につながることが分かっています。認知症予防財団は、認知症予防のコツについて次のような10か条をあげています。
1.転倒に気をつけよう 
2.頭の打撲は認知症を招く
3.深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
4.生活習慣病(高血圧・肥満など)の予防、早期発見・治療を
5.転倒に気をつけよう  頭の打撲は認知症を招く
6.興味と好奇心を持つように
7.考えをまとめて表現する習慣を
8.こまやかな気配りをしたよい付き合いを
9.いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
10.くよくよしないで明るい気分で生活を
 大事なことは、これらを継続することです。新しいことに挑戦したり、興味のあることを誰かと一緒にやってみたりと長続きできる工夫をしてみましょう。

 認知症の前段階として、認知機能は低下しているが日常生活に支障がでていない「軽度認知障害(MCI)」というものがあります。もしMCIと診断されてしまったら、この時期に低下しやすい、過去に体験した記憶を思い出す「エピソード記憶」や、段取りを考え実行する「計画力」、複数のことを同時に行うとき適切に注意を配る「注意分割機能」など、脳機能を鍛えることで認知機能の改善につながります。

 認知症は予防することで発症を防ぎ、治療によって進行を遅らせることができますが、残念ながら認知症に絶対ならない方法はありません。認知症発症のリスクを少しでも減らし、いつまでもイキイキと過ごせるよう、予防法を実践してみてはいかがでしょうか。
 
[健康福祉部 健康づくり課 保健師 井ノ口 壮二郎]

                                                      平成27年9月 熱海新聞掲載
 

鎌田實医師講演会報告 長生きの秘訣はしあわせホルモンを増やすこと

 去る6月12日に、MOA美術館能楽堂で長野県の諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生の講演会を開催しました。テーマは「生きているってすばらしい~命・健康・介護・絆を考える~」。先生の生い立ち、医師として積んだ経験などから感じた長生きの秘訣をお話いただきました。

 「男性が女性に比べ短命なのは、幸せホルモンと言われているセロトニンが少ないからかもしれない」と切り出し、「セロトニンは人を褒めたり、感動することで増えます。今日から男性は奥さんの料理を美味しいと褒めましょう。自分も長生きできるし、奥さんの機嫌も良くなるし、料理がもっと美味しくなるかも」と聴衆者の笑いを誘いました。

 さらに、長生きの秘訣を7つご教授いただきましたので紹介します。
1.減塩を心がける
2.野菜をたくさん食べる
3.腸に優しく免疫を高める発酵食品を摂る
(納豆やヨーグルトを例に挙げていました)
4.良い油をとる(青魚、えごま、胡桃など)
5.運動をする
6.生きがいを持つ
7.絆づくり
 
 1つ1つはさほど難しいことではないかもしれないけれど、意識をしていないと継続できないことばかりです。しかも、4つは食に関すること。毎日の食事を工夫して食べることが健康で長生きに繋がります。

 講演の終盤は絆について語りました。先生が訪れた町や人の映像をバックに、「人は、絶望の淵に立たされたときでもたった一人の理解者がいれば、乗り越えられるのです」「人は自分が一番の生き物です。でも、1%だけでも他人の事を考えることができたら、もっと住み易い世の中になる」と。困ったときは、周りの人に相談でき、必要なときは手を貸してもらえる、そんな絆がある街が理想です。人を想う優しさが地域の住みやすさに繋がり、その土地で生きがいを持って生活できるようになると思います。その実現を目指し、日々セロトニンを増やし、7つの健康長寿の秘訣を実践していきましょう。

[健康福祉部 健康づくり課 保健師 佐藤真由美]

                                                         平成27年7月 熱海新聞掲載

意外と知らない歯の本数。あなたの歯、何本ありますか?

 皆さんは、自分の歯が何本あるかご存知ですか? 
 答えは、永久歯は28本です。(親知らず(第三臼歯)を含めると32本)  

 20本以上の歯を有する人の割合は、55歳で90%前後、75歳で50%弱、85歳以上になると20%弱と年をとるとともに歯の本数は少なくなります。(平成23年 歯科疾患実態調査)
 では、歯の本数が少なくなる原因はなんでしょうか。年とともに歯の本数は少なくなりますが、歯を失う原因は年齢だけではありません。歯を失う原因の1位は歯周病です。最近、大人だけでなく、子どもの歯周病も増えていると言われています。ご自身も含め、お子さんでも、歯みがきをすると歯肉から出血する、口臭がする、歯肉が赤く腫れている、歯が長くなったように見える、冷たい物や熱い物がしみる等の症状はありませんか?ある方は、歯周病の可能性がありますので、注意が必要です。

 歯周病になると、歯に付着した歯垢(プラーク)に含まれる細菌によって歯肉に炎症が起こり、歯を支えている組織が傷めつけられ、歯を支える土台が溶けてしまいます。そうすると歯が動くようになり、最後には歯を抜かなければいけない状況になります。

 更に、歯周病を起こす細菌が体に入り、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病や誤嚥性肺炎等の病気を引き起こしたり、悪化させるとも言われています。また、妊婦に歯周病があると早産や低体重児出産などを引き起こすこともわかってきました。

 歯は皆さんの健康に深く関わっています。歯周病は初期には、痛み等の症状が出ないので、しばらく気付かないことがあります。この機会に是非、家族みんなで、歯の健康について考えてみてください。

歯周病予防のポイント
○歯みがきは毎食後に!-特に就寝前の歯みがきが大切です。
○よく嚙んで食べましょう!-よく噛むことで唾液の分泌を増やします。唾液は細菌の繁殖を防いでくれます。
○かかりつけの歯科医院を持ち、定期検診へ行きましょう!

[健康福祉部 健康づくり課 保健師 梅原紀子]

                                                       平成27年6月 熱海新聞掲載

6月は「食育週間」です。食育の原点は『腹ペコ』にあり

 日頃、栄養に関する相談をお受けする仕事をしていると、行き交う人の食事にまつわる会話がとても気になります。
先日、街を歩いていると小さな子連れの親子の会話が聞こえてきました。「お腹と背中がくっついちゃうよ」と子ども。「おうちに帰ってご飯にしようね」とお母さん。今ではあまり聞かなくなった表現に、少し驚きを感じると共にとても微笑ましく感じました。きっとこのお子さんが食べる食事は、好き嫌いなくなんでも美味しく食べられるんだろうなと。

 一昔前、美味しさを表す「ほっぺたが落ちる」という言葉もありました。お腹が空いた時に食べる美味しさは、まさしくこの言葉ががぴったりです。このような経験を小さい時からたくさん積み重ねて欲しいものですが、現実、私たちの身の回りには豊かな食品で溢れかえっています。

  幼児健診でよく聴かれるお子さんの食事に関する相談は「遊び食い」「偏食」「むら食い」などが挙げられます。よくよくお話を聴いてみると、その背景には「間食」「ジュースなどの飲料水の飲みすぎ」「身体活動の不足」などが考えられ、さらに詳しくお話を聴いてみると、子どもの周りにいるご家族にも、飲料水を飲む習慣やお菓子を食べる習慣が見受けられます。また愛情の代わりにお菓子を差し出すおじいちゃんやおばあちゃんも登場。これでは、子どもたちのお腹は空きませんね。
これは、子どもたちだけに言えることではなく、私たち大人も同じことが言えます。体を動かした日のご飯はとても美味しく、3時にお友達とお茶した時に美味しいケーキを食べれば、その日の夕飯はなんとなく食欲がわきません。

 私たちの健康はバランスのよい食生活の上に成り立ちます。食育月間のこの機会に、食事が美味しいと感じる感覚を見直してみませんか。

[健康福祉部 健康づくり課 管理栄養士 鹿田しげみ]

                                                         平成27年5月 熱海新聞掲載
 

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